社長インタビュー

70周年を機に
人財ファーストを加速させ、
成長し続ける企業へ。

代表取締役 社長
(兼)CEO
馬場 浩志

公共・民間分野を二本柱に
歩んできた70年。

私たち積水樹脂グループは、1954年、積水化学工業様で生産されていました接着剤を活用した「アドヘヤ封筒」の製造・発売から、歩みをスタートいたしました。
その後、ガラス繊維製メジャーや、PPバンドといった工業製品を足がかりに、公共・民間、両分野で事業を展開し、特に、世の中の「課題・問題」をソリューションする取り組みを推進強化してまいりました。

70年の歴史を振り返りますと、建築基準法改正に伴う建築着工の停滞や、新型コロナウイルス世界的流行の影響などで、業績が厳しい局面もありました。しかし、公共・民間分野の二本柱にて、危機的な経営状況に陥ることなく企業活動を継続してきました。

インタビューを受ける馬場 浩志のイメージ1

交通事故削減を目指し、
注力してきた交通安全事業。

当社グループは、これまで、道づくり、まちづくり、住環境づくりを始め、さまざまな分野で事業を拡大してまいりましたが、なかでも「痛ましい交通事故を可能な限り無くしたい」という一心で注力してきましたのが、交通安全事業です。
交通事故の被害者、並びに、保護者を亡くされる子供たちを、一人でも減らしたい、少しでも交通遺児の方々の支えになりたい。
その想いから、交通安全対策製品の開発強化はもちろん、車線分離標・ポールコーンの収益の一部を「公益財団法人 交通遺児育英会」に寄付するなど、貢献活動にも鋭意努めております。

そして、近年、次世代モビリティ、自動運転システムの開発が進む中、車両側と連携する新しい道路付属物の研究・開発も積極的に進めています。
世界中の交通安全へ寄与すべく、時代とともに変わりゆく交通事故対策と次世代モビリティに対応する新しい交通安全製品の開発を継続推進してまいります。

目指すは、売上高
1,000億円企業。
そのためにも技術力の
更なる向上を。

本年の創立70周年に先駆けて、昨年、「積水樹脂グループビジョン2030」を策定しました。

その中で掲げた大きな目標が「2030年3月期 売上高 1,000億円達成」です。
昨年度の売上高は627億円。ここから1,000億円まで伸ばしていくためには、技術力を磨き、更に新しい技術を獲得して、自分たちのコア事業をしっかり深化させていかなければなりません。

当社グループには、創業期から培ってきた優れた技術が数多くあります。
例えば、「ポールコーン」には、押出(おしだし)、インジェクション、表面処理など様々な技術を、「メッシュフェンス」には、溶接・曲げ加工、塗装などの技術を構築していますが、これらの技術力は、創業期から継承、深化させてきたものです。

当社グループには、創業期から培ってきた優れた技術が数多くあります。
例えば、「ポールコーン」には、押出(おしだし)、インジェクション、表面処理など様々な技術を、「メッシュフェンス」には、溶接・曲げ加工、塗装などの技術を構築していますが、これらの技術力は、創業期から継承、深化させてきたものです。

今後は更に、官・民さまざまな分野でご採用いただいている当社製品の特性を活かし、製品をIoT化して繋げていくことで、独自の差別力あるサービスを提供していく予定です。
現在、交通安全製品の「LED電光表示板・オプトマーカー」などのIoT化を進めていますが、当社製品をIoT化することで、オンリーワンの製品・サービスの提供を実現してまいります。
私たちは、素材ではなく製品を開発・生産・販売している企業であり、事業を深化させるためには、当然ながら「モノづくりの技術力」が重要です。長年培ってきたコア技術、そして、最先端テクノロジーを掛け合わせる複合技術を軸に、事業の強化・拡大に尽力しております。

他企業とのシナジーで、
新領域や海外への挑戦も。

技術力の向上やコア事業の深化だけでは、1,000億円には及びません。
そこで積極的にチャレンジしているのが、M&Aやアライアンスの取り組みです。
2024年1月には、欧州での交通安全事業拡大を狙い、ドイツの道路保安用品メーカー「WEMASグループ」を、また国内においては2023年12月、住建事業拡大をはかるため、発泡樹脂エクステリア材メーカーの「株式会社エクスタイル」を、それぞれ当社グループの仲間に迎え入れました。
こうした十分なシナジーが期待できる企業とのM&Aを実行し、新たな事業領域の拡大や海外での基盤強化を進めております。

インタビューを受ける馬場 浩志のイメージ2

サステナビリティへの
取り組みも、
持続的成長の要。

サステナビリティ経営の推進は、今後の経営ビジョンを描く上で、欠かすことはできません。
現在、主な取り組みとして、CO₂排出量・エネルギー使用量・廃棄物等の削減や、3Rへ配慮したモノづくりへの対応、防災・減災、交通安全等に寄与する「サステナビリティ貢献製品」の更なる実績拡大を目指しております。
そのすべてにおいて重視しているのが、「根拠立て」と「戦略立案」。モノづくりを通じて発生する環境負荷を定量的に把握し、目標値に向けて適正な見直しを図るなど、しっかりと根拠を立て、それに基づく戦略を立案し、サステナビリティ貢献活動を続けています。

サステナビリティ貢献製品

サステナビリティ貢献製品を
6つの分野で総合提案

また、私たちは「手作りのサステナビリティ」も地道に続けてまいりました。当社滋賀工場の敷地内には、貧栄養湿地があり、ハッチョウトンボや、イシモチソウをはじめとした希少な動植物が多く生息しています。
この貧栄養湿地の保全活動が環境省にも高く評価され、昨年は「自然共生サイト」に認定いただき、シンポジウムにも参加させていただきました。
今後も、このような手作りでできる身近な環境対策、生物多様性への貢献活動も続けていきたいと考えております。

ハッチョウトンボのイメージ

ハッチョウトンボ

イシモチソウのイメージ

イシモチソウ

ビジョン実現のための
最重要資源は、人財。
企業は、人なり。

1,000億円企業へ向けたビジョンを語ってまいりましたが、これらはすべて、従業員各位の力なくしては実現できません。
何と言っても、企業は人。人に負担のかかる事業経営では、会社は絶対に成り立たない。
従業員の皆さんが安全な環境で安心して働けること、ご家族やご友人に応援してもらえるような仕事であることが、企業の継続的成長には不可欠です。
私がCEOに就任してからは「『安全・安心・健康・ご家族、第一』を、経営の中心に」という方針を掲げ、経営陣一丸となって、労働分配率のアップ、賞与や定年延長はじめ人事諸制度の見直し、人財の育成、積極採用、ダイバーシティ&インクルージョンや健康経営の取り組みなどを鋭意実践しています。

人財に求める
3つのキーワード

挑戦・協働・感謝
  • 多様な働き方の実現等に
    係る職場環境整備
  • DX活用による業務効率化を
    推進する組織を創設
  • キャリア採用と育成強化
    (グローバル人財含む)

現在、当社グループの従業員は約1,500名。本当に優れた人財ばかりです。
その全員に、ご自身のスキルを遺憾なく発揮していただきたい。そして、モチベーション高く、明るく元気に働いていただきたい。
まだまだ一歩、二歩と、踏み出した程度ではありますが、従業員全員に「この会社、本当に変わったな」「頑張ろう」と思っていただける企業にするべく、マインドに一番重きを置いた経営を進めています。

「人財ファースト」の
バトンを繋ぎ、
永続的成長へ。

費用を闇雲に抑える「利益至上主義」の方針をとると、短期的な営業利益の獲得に終始してしまい、大切な人財や成長戦略への有効な投資が止まってしまいます。人財への投資は、会社の持続的成長のための投資。従業員の皆さんにも、投資家各位にも、「人財投資は未来へ向けての投資である」「あるべき健全な姿への転換期である」ということをご理解いただき、ご支援いただいていることに、心から感謝しております。

近年、コロナパンデミック、ウクライナ情勢、急激な円安など、過去には予想できなかったような事象が次々と起こっていますが、取り巻く環境がどんなに厳しく変化しても、人財第一主義は絶対に変えたくないと強く思っています。
この理念が、次の経営者、そしてその次の経営者、更に創立100周年時の経営者にも、レガシーとして繋がっていってほしいと願っています。
こうして人的資本経営に取り組み始めた当社グループが、着実に成長、飛躍していく姿を、中・長期的に見守っていただきたい。
従業員の皆さん、取引先の方々、株主の皆様、すべての方のご期待に応えられるよう、一生懸命努めてまいります。
積水樹脂グループの未来に、どうぞご期待ください。
宜しくお願いいたします。

インタビューを受ける馬場 浩志のイメージ3

近年、コロナパンデミック、ウクライナ情勢、急激な円安など、過去には予想できなかったような事象が次々と起こっていますが、取り巻く環境がどんなに厳しく変化しても、人財第一主義は絶対に変えたくないと強く思っています。
この理念が、次の経営者、そしてその次の経営者、更に創立100周年時の経営者にも、レガシーとして繋がっていってほしいと願っています。
こうして人的資本経営に取り組み始めた当社グループが、着実に成長、飛躍していく姿を、中・長期的に見守っていただきたい。
従業員の皆さん、取引先の方々、株主の皆様、すべての方のご期待に応えられるよう、一生懸命努めてまいります。
積水樹脂グループの未来に、どうぞご期待ください。
宜しくお願いいたします。

Profile

代表取締役 社長(兼)CEO
馬場 浩志

1982年4月当社入社。主として住建事業(メッシュフェンス・めかくし塀など)の製品開発、事業構築に携わり、同事業の拡大成長に尽力。その後、技術・開発・生産部門管掌、管理部門管掌を経て2016年4月に当社代表取締役社長(兼)COO。2022年4月当社代表取締役社長(兼)CEOとなる。

代表取締役 社長(兼)CEO 馬場 浩志の写真