視線誘導標設置基準の要点

目的

本基準は、視線誘導標の設置に関する一般的技術基準を定め、 その合理的な計画、設計、施工および維持管理に資することを目的とする

視線誘導標の定義

視線誘導標とは車道の側方に沿って道路線形などを明示し、運転者の視線誘導を行う施設をいう。

構造形状

  • 反射体の形状は丸型とし、直径70㎜以上、100㎜以下とするものとする。また、反射体裏面は蓋などで密閉し、水・ごみなどの入らない構造とするものとする。
  • 支柱は反射器を所定の位置に確実に固定できる構造とするものとする。

防錆処理

鋼管・鋼板などは十分な防錆処理を施さなければならない。

支柱の諸元

設置場所 設置条件 長さ 材質
反射体の設置高さ 基礎の種類 鋼(外径×厚さ) アルミ(外径×厚さ) 合成樹脂(外径×厚さ)
一般国道など 900 コンクリート基礎 1,150 34×2.3以上 45×3.0以上 60×4.5(89)以上
土中埋込基礎 1,450
高速自動車国道など 900 コンクリート基礎 1,175 34×1.6以上 34×2.0以上 60×3.5以上
1,200 コンクリート基礎 1,525
  • ※(注) ( )内は材料にポリエチレン樹脂を使用する場合。
  • ※外径および厚さについては、表中に掲げている数値によって定まる断面係数と同等以上 のものとする。

視線誘導標の材料

部分 適応材料
金属 合成樹脂
反射体 - メタクリル樹脂、ポリカーボネート樹脂
取付枠 アルミニウム合金
ポリエチレン樹脂、ABS樹脂
FRP、ポリカーボネート樹脂
支柱 アルミニウム合金
ポリエチレン樹脂、FRP
ポリカーボネート樹脂、塩化ビニル樹脂

視線誘導標反射体の性能試験

反射体性能試験

実験項目 試験条件 設置基準値 測定値
色度 白色 JISZ8701に基づく 0.31+0.25x≧y≧0.28+0.25x
0.5≧x≧0.41
x = 0.4489
y = 0.4075
橙色 0.44≧y≧0.39
y=0.99-x
x=0.5673
y=0.4300
反射性能 JISD5500に規定する反射性試験に基づく有効反射径70㎜にて測定

広角型150øデリネーター

大型車にも普通車にも充分な反射性能を発揮する広角型。特に危険な場所などで大きな反射体が威力を発揮します。

  • 広角型は、二つの反射角度をもつデリネーターです。大型車からも普通車からも見やすく視認性に優れています。
  • 反射体は二段構造で、中央部は普通車用に、外郭部は大型車からの視認に対応できるように反射角度が計算 されています。

観測角1.5°(大型車の場合)

観測角0.2°(普通車の場合)

反射体と運転車などとの関係

前照灯と運転者の目の位置

  大型車 普通車
前照灯地上高さ 1.0m 0.7m
運転者(目)の地上高さ 2.2m 1.2m
1.2m 0.5m

反射体からの距離別観測角

車両と反射体の距離 大型車 普通車
300m 0.229° 0.095°
200m 0.344° 0.143°
100m 0.688° 0.286°
50m 1.375° 0.573°
40m 1.718° 0.716°
30m 2.290° 0.955°

広角型の反射体特性

  大型車 普通車
観測角/入射角
0.2° 175.2 134.2
0.5° 92.1 52.8
1.5° 37.5 24.5

(単位cd/10.76lx)

  • ※反射有効径ø150での測定値

観測角別反射性能数値