鋼製拡幅地覆

狭小地覆への高欄設置時の課題を解決する新工法のご提案
これまで高欄補修が困難であった、老朽化した橋梁の300mmの狭小地覆でコンクリート地覆を壊して再打設することなく地覆拡幅し、建築限界250mmを確保した高欄設置を可能とした、軽量で施工が容易な乾式工法です。

特長

地覆幅400mm未満の橋梁で建築限界250mmセットバック対応

鋼製拡幅地覆は、地覆と高欄支柱を高強度な独自構造の鋳鉄製拡幅ベースを介してアンカー固定することで、地覆前面から主要横梁前面までの距離を250mmセットバックした設置を可能としています(設置可能な最小地覆幅は300mm)。支柱間は、スチール製の補強下地レールが高耐食性鋼板の地覆カバーで覆われており、車両が乗り上げても車両誘導が可能な構造となっています。

地覆高さの嵩上げが可能(+73mm)

鋼製拡幅地覆は、地覆幅だけでなく地覆高さの低い橋梁での地覆嵩上げが可能です。地覆高さを嵩上げすることで普通乗用車の乗り上げ抑止効果が得られ、橋梁空間での事故抑止に貢献します。

軽量で橋梁への負荷が低く拡幅可能(コンクリートによる拡幅対比;△約90kg/m)

鋼製拡幅地覆は、鋳鉄製拡幅ベースとスチール製の補強下地レール、高耐食性鋼板の地覆カバーにより構成されます。従来工法であるコンクリートによる地覆改修に比べて軽量のため、橋梁本体への負荷を抑えた地覆拡幅が可能です。

車両衝突時の荷重や大型車の踏み付け荷重にも対応した強度特性

鋼製拡幅地覆は、コンクリート地覆を再現した架台に地覆を取り付け静荷重試験や衝撃試験を実施し、車両衝突時の荷重に対し鋳鉄製拡幅ベースと地覆本体が損傷しないことを確認しています。さらに、大型車両が地覆カバーを踏み付けた際の輪荷重を想定して荷重試験を行っています。

橋梁内からの施工により短期間で施工可能な乾式工法

構成部材の取り付けは全て橋梁内から施工可能です。また一般的な工具で簡易に施工ができます。コンクリートによる地覆改修に比べ、既存地覆の取り壊しや、地覆コンクリートの打ち換え、養生期間が不要なため、工期の大幅な短縮が可能です。